心理カウンセラー 炭屋由美子

自分を受け入れるということ。

人は無意識に、いい人と思われたいという思いを持っています。

 

物分かりのいい人だよね、

器の大きい人だよね、

気が利いてよく働くよね、

逆に、気が利かないね、

わがままな人だね、

自分のことばっかりだよね、

 

こういう人は周りから認めてもらえないよね、仲間に入れてもらえないよね

 

こうなります。

 

だから無意識に、明るく、優しく、ポジティブに、思いやりがあって、誰にでも親切で・・そんないい人を目指します。

そのためには、相手の気持ちを読み取って、気を使って動きます。

 

もちろん独りよがりのわがままは言いません。

一生懸命頑張ります。

相手の為に良かれと思って、お役に立てるように働きます。

 

いい人と思われるために。

反対に暗くて、イジイジで、だらしなくて、ネガティブな私であったらどうでしょう。

 

そうであったらいけない。

バレたら嫌われてしまう。

そういう自分は出してはいけない。

無意識に蓋をしてしまいます。

無かったことにする。

そうそれが正しい生き方。

 

そう信じて。

 

そうやって人生を頑張ってきた人は、少なくないと思います。

特に日本人は、勤勉で、コツコツと頑張るのが美徳と言われてきました。

 

今、あなたはどうでしょうか。

ずーっと誰かのために生きてきた。良い親、良い妻、良い社員という役割を背負ってきた。

自分を犠牲にしても誰かのお役に立つことは美徳だと信じて。

 

その時、自分の気持ちをおざなりにしてきませんでしたか?

自分の心に蓋をしてきたことはありませんでしたか?

自分の気持ちを出すと嫌われる、否定される。拒否される。

言いたいことを言って傷つくのが怖い。

 

そんな怖れを持ったことはありませんでしたか?

 

 

自分の心に蓋をして、なかったことにした感情は、顕在意識の中では、見えなくしても、潜在意識の中では、しっかりと鎮座していて現実の中で形を変えて、苦しみや問題を作り出してしまいます。

 

モヤモヤして生きずらい、自分らしく生きられない。

もし今、何をしても心から喜べない、ワクワク感がずーっと感じない。

いまの自分にOKが出せてないとしたら、本当の自分と向き合うチャンスかもしれません。

 

今までポジティブなことだけに光を当ててきたけれど、自分にはネガティブな感情もあるんだーってことをただ気付いてあげること、まずはその一歩からだと思います。

 

感情には良いも悪いもなく、「あーそう感じているんだねえ」ってまず、気づいてあげることから始まります。

 

それが本当の自分と向き合うって事です。

 

相手や世間のための私ではなく、

素の自分は何を感じているのだろう?

何が快で何が不快に感じるんだろう?

 

蓋をしていて見たくない自分も、気づいてあげて、どんなにひどくても傷だらけでも、それも自分の一部なんだと認めてあげられるようになったら、そこから自己信頼の芽が出てきます。

 

それをどのように育てるかはあなた次第です。

 

 

あなたの心は他のどんな人に信頼されるかよりも、あなた自身に信頼されることを切に望んでいるのです。