デトックスとは体内から毒素や老廃物を取り除くこと。
すなわち解毒(げどく)である。
私たちが言っている「とげ抜き」がこれに当たる。
棘は痛いので「とげ抜き」と言っているが、棘は決して毒ではない。
抜いてみるとわかるが、抜いたそこから微かな光が浮かび上がってきて、棘はその光り輝くものを守っていたことがわかる。
カウンセリングを受けるクライアントさんは皆、重い心の荷物を抱えてくる。
自分の気持ちを言えない、いつも満たされない。
どうしようもない虚無感、罪悪感。
心にもないことを無理して言っている。
こんな自分がバレたら怖いと思っている。etc・・
こういう状況になるには、いろんな背景があります。
長い年月かけて強化されて棘になっていくのです。
心の棘になり、人生をしんどくさせている、この痛くて辛くて、見たくないもの。
特にネガティブな感情は出さないようにしている。
抑えて邪魔なものとされている。
無かったことに、感じなかったことにしてしまう。
表面上は無かったものにされてしまったこと。
でも実は無くならないのです。
でも、無いことにすると・・・
感じる自分を無いことにしているので、ネガティブな感情も喜びの感情も全ての感情を封印してしまうのです。
感じないように役割のマスクをつけて、傷つかないように自分を守っているのです。
いつしかマスクが肌の一部となって、本当の自分をも思い出せなくなってしまうのです。
いのちは元々は成長、進化する存在だと言われます。
ないことにされた感情たち。
潜在意識(無意識)の奥底で陽の当たらない底で凍りついているのかもしれません。
その感情は、時を超えて、状況を変えて、相手を変えて巧妙に顔を出してきます。
幼少の時、権威あるものの前で感じていた恐怖感、無力感。
それが時を超えて、大人になった今でも、会社の上司の前で、いつもすくんでしまうこの気持ち。
これは、なんだろう?と見ていくと、あの時の、ないことにされた、あの感情だったと気づくこともあります。
これを見にいくこと。
そしてあることに気づくこと。
そこへの道のりは、とても恐ろしい。
そしてそれと対峙するには並々ならぬ勇気が要る所でもあります。
幼少の頃からの思い込み。
経験や出来事にも基づく思い込み。
でもその思い込みは、私が作った思考であって私そのものではない。
それに気づくことがスペースを作ることになるのです。
棘を一本ずつ抜いていくことが、あなたの中にスペースが空いて事実を俯瞰してみることで、あーあるな~と気づく。
感情を一歩引いてみてみると、感情との同一化を離れられる。
そして次はどうするという選択ができる。
これが棘を抜き、デトックスされるということではないでしょうか